日本固有の演劇であり、伝統芸能の1つでもある歌舞伎。
江戸時代に庶民の娯楽として楽しまれるようになり、最近は日本人だけでなく、外国人の観光客にも人気があります。
歴史のある歌舞伎だからこそ、観に行く時にはどんな服装で行けば失礼にならないのかなど、分からないことも多いですよね。
そこで今回は、歌舞伎を見に行く時の服装(男性)と、歌舞伎を観劇する時のマナーを併せて紹介します。
歌舞伎を観に行く服装 男性は?

歌舞伎を観に行きたいと思った時に不安になるのは、どんな服装で行けばいいのかということです。
日本に昔から伝わる歌舞伎だからこそ、服装にも決まりがあり、何も考えずに行ったら周りから浮いてしまうかも…と、不安になってしまいますよね。
でも、大丈夫です。
歌舞伎を観に行く服装に、特に決まりはありません。
しいて言うならば、「他のお客さんに不快感を与えるような服装」は避けましょう。
清潔感のある服装で行くのは最低限のマナーです。
また、観劇の妨げになってしまうことがあるので、帽子をかぶるのは避けておいた方が無難です。
でも、それ以外には特に決まりがないので、カジュアルな服装で行くのもよし、着物で行くのもよし、自分の好きな服装で行って大丈夫ですよ。
男性ならば、パンツにジャケットを合わせたきれいめスタイルでもいいですし、ジーパンにポロシャツなどのカジュアルな服装でもいいですね。
もちろん、着物で行ってもOKです。
長時間の観劇になるので、なるべくリラックスできる服装で行きましょう。
服装以外にも!歌舞伎を観劇する時のマナー
服装以外にも、歌舞伎を観劇する上で知っておきたいマナーを3つ紹介します。
客席への出入り
1つ目は、客席への出入りについてです。
客席へ出入りするのは、原則として幕間以外はNGです。
歌舞伎では、休憩時間を「幕間(まくあい)」といいます。
この休憩時間以外に出入りすると、観劇の妨げになってしまうので気をつけましょう。
開演5分前にブザーが鳴るので、それを合図にして座席に戻るようにすると安心ですよ。
もちろん例外もあります。
歌舞伎座には1階に桟敷席(さじきせき)という席があり、ここは廊下から直接座席に入ることができるので、多少ゆとりがあり、出入りがしやすくなっています。
値段は少し高くなりますが、幕間以外にも出入りをすることができるのでお子様連れの方には特におすすめです。
写真撮影や録画
2つ目は、撮影や録画についてです。
これは当たり前のことですが、写真の撮影や録画は禁止されています。
せっかくだから舞台の写真を撮りたいと思う気持ちは分かりますが、他の方の迷惑になるので絶対にやめておきましょう。
飲食
そして3つ目は、飲食についてです。
歌舞伎の観劇は4~5時間という長時間のものなので、飲食することができます。
ただ、もちろん客席で食べることになるので、周りに対する配慮が大切です。
音や匂いのする食べ物や飲み物は避けるようにしましょう。
どんな物が相応しいかと言うと、「幕の内弁当」を思い浮かべてもらえると分かりやすいです。
実はこの幕の内弁当、その名からも分かる通り、もともとはお芝居の幕間に食べる食事だったのです。
幕の内弁当に入っている物は、おむすびや汁気のない料理などですよね。
バリバリと音がする物や、匂いの強いものは入っていません。
また、袋を開けたり、包装を破ったりする音も意外とよく響きます。
劇場の食堂では、予約をしておくと幕間の時間に合わせて料理を準備してくれたり、桟敷席まで運んでくれたりするので、そんなサービスを利用するのも観劇の楽しみの1つですよ。
みんなが歌舞伎の観劇を楽しむことができるように、心配りを忘れないようにしましょう。
まとめ

日本に昔から伝わる歌舞伎。
伝統ある歌舞伎だからこそ、観劇に行く時の服装に悩んでしまいますよね。
でも、大丈夫です。
歌舞伎を観に行く服装に、特に決まりはありません。
男性なら、きれいめスタイルでもカジュアルな服装でも、もちろん着物でも大丈夫です。
他のお客さんに不快感を与えてしまうような格好は避けて、なるべくリラックスできる服装で行きましょう。
とはいえジーンズを行きたい人もいると思いますが、ジーンズはどうなんでしょうか?
下の記事を参考にしてください。
歌舞伎を観劇する時のマナーで全てに通して言えることは、「観劇の妨げになるようなことをしない」ということです。
音や匂い、視界を遮る行動などに気をつけて、歌舞伎の観劇を楽しみましょう。
なお落語を聴きに行くときの服装については下の記事を参考にしてください。