4カ月近くレッスンや自主練に励んできた「1万人の第九」もついに本番当日を迎えました。
今年はどんな感動を味わえるのでしょうか。
期待を胸に公演本番に臨みます。
前回の記事はこちら。
⇒ 1万人の第九 2024 本番前日の練習(総合リハーサル)に参加しました
1万人の第九 本番当日にやること
フロイデ倶楽部の中に掲載されているレッスンノート(最終版)では、本番当日の流れは次のような予定になっています。
- 8:45 開場
- 9:00 集合、席決め・発声練習、休憩
- 11:00 ゲネプロ、休憩
- 15:00 本番開演
- 18:20 終演
実際に予定通り進みました。(正確な終演時間は忘れました)
席決めは当日の欠席者の座席を埋める作業です。
参加者が1万人もいると、体調不良その他の理由で急に本番当日に欠席になってしまう人が何人か発生してしまいます。
会場全体を見回してポツポツと席が空いてるのは見栄えが良くないため、この「席決め」という作業で欠席者の空席を埋めていくのです。
アリーナの真ん中にマイクを持って立ってる司会者や会場内の各所に配置されているスタッフの指示に従って、座席ブロック毎に参加者が移動して空席を埋めていきます。
これが意外に時間がかかりますが、終わったら前日と同じような発声練習を行います。
発声練習の終了が10時半で、ここからゲネプロ開始までの30分間は休憩時間です。
そしてこの30分の休憩時間だけが会場内の写真撮影OKとなる時間になります。
参加者の皆さんは思い思いに会場内を移動したり友人といっしょになりながら写真を撮っていました。
人によってはこの時間に早い昼食をとっていました。
11時からはいよいよゲネプロ開始です。
本番さながらのゲネプロ
ゲネプロでは、合唱団、司会者やゲストなど含めて出演者全員が揃って本番のプログラム通りの流れで通します。
今回、絢香さんは前日にも練習に参加されましたが、他のゲストはゲネプロで初めて参加しました。
ゲネプロでは、トークの部分は主に段取りの確認で「本番では○○なことを話します」という感じで済ますことが多いですが、歌や演奏などは本番通りフルで行います。
ですから、今回で言えば絢香さんが歌ったすべての歌、亀井聖矢さんがピアノで弾いたすべての曲を本番と合わせてフルで2回聴けるんです。
これは嬉しいですね。
なお服装は私たち合唱団は本番用の衣裳で臨むことになってますが、他の方々はとくに決まりはないようです。
今回は、松岡茉優さんや絢香さん、司会の三ツ廣アナウンサーは本番用の衣裳で、佐渡裕さんや他のゲスト、オーケストラのメンバーは私服でした。
本番前の休憩時間
ゲネプロが終了したら本番が始まる15時まで長い休憩時間に入ります。
先のゲネプロ前の休憩時間に昼食をとらなかった人は、この時間で昼食をとります。
多くの人は屋外に出られる今日唯一の場所である南玄関の前の広場に出ます。
ここで大阪城など周辺の風景を眺めたり写真を撮ったり、あるいはクラス毎や友人と写真を撮ったりなど、思い思いに過ごします。
私も1時半ごろに所属クラスのグループLINEで呼びかけがあり、集まって集合写真を撮りました。
今年は天気もよく暑いぐらいでした。
1万人の第九 本番公演
いよいよ本番、途中の休憩をはさんで3時間以上の長丁場です。
本番公演は2部制になっていて、第1部は主にゲストの方々のパフォーマンス、第2部が第九の詩の朗読と演奏、合唱です。
今年の司会は俳優の松岡茉優さんとMBSの三ツ廣アナウンサーです。
第1部
オープニングは、兵庫芸術文化センター管弦楽団と淀川工科高校吹奏楽部が佐渡裕さんの指揮で「オリンピック・ファンファーレ&テーマ」を演奏しました。
その後、司会の2人と佐渡さんのトークがあり、いよいよ第1部のスタートです。
亀井聖矢さん
最初のゲストは弱冠22歳のピアニスト、亀井聖矢さん。
恥ずかしながら知らなかったのですが、2022年にフランスのロン=ティボー国際コンクールで第1位を受賞したほか、国内外での受賞を重ねている新進気鋭のピアニストです。
その亀井さんが、誰でも知ってる「ラ・カンパネラ」(リスト)をまず演奏しました。
佐渡さんたちとのトークの後、演奏したのが彼にとって一番大事な曲、勝負曲だという「ピアノ協奏曲第5番<エジプト風>」(サン=サーンス)。
2曲とも素晴らしい演奏でした。
2人のサプライズゲスト
亀井さんの退場の後、いきなり2人のサプライズゲストが登場しました。
パリ・オリンピックのレスリング女子76キロ級で金メダルを獲得した鏡優翔選手と、バレーボール男子日本代表の髙橋藍選手で、私たち1万人の合唱団にエールを送っていただきました。
サプライズゲストについては、本番の前に行われたゲネプロでも一切明らかにされず、出演者の私たちにとっても本当にサプライズでした。
そう言えば昨年2023年の本番公演でも、このようなサプライズゲストがあって、本当に驚きました。
この時は、その年に日本一になった阪神タイガースの大竹耕太郎投手が登場して、会場の全員で「六甲おろし」を歌いました。
絢香さん
次に絢香さんがピアニストの方と颯爽と登場。
ゲネプロでも聴いた「みんな空の下」「あいことば」「beautiful」をまた聴くことができました。
とにかく圧倒的な歌唱力!前日練習の記事でも書きましたが、いっぺんにファンになってしまいました。
4曲目は私たちもバックコーラスで歌った「にじいろ」。
この曲は私はあまり知らなくて、11月に入って練習が始まったときに初めて知った曲でしたが、朝ドラ「花子とアン」の主題歌だそうです。
いずれにしろ1万人全員で歌うと一体感が半端ないですね。
非常に盛り上がりました。
第2部
真っ暗な静かな会場で1人スポットライトを浴びて登場した俳優の田中圭さん。
田中圭さんによるシラーの詩の朗読から第2部がスタートします。
1万人の第九では毎年、詩の朗読が行われてきましたが昨年は無かった気がしますので、今回から復活したのだと思われます。
朗読が終わると第一楽章から演奏が始まります。
途中で4人のソリストが入場して着席し、第四楽章に進みます。
そして急に会場が明るくなり1万人の合唱団が一斉に起立して、ソリストと私たちの合唱が始まります。
そこからは最後のフィナーレまで夢中で一気に歌いあげました。
最後に佐渡さんの指揮と演奏が終わった途端に天井から赤く輝くテープが舞い降りてきて感動も頂点に達します。
会場内のスクリーンには涙を流している団員も映し出されていました。
最後の最後には「蛍の光」を会場の全員でペンライトを振りながら、途中に松岡茉優さんの思いの言葉を挟みながら歌います。
天井からは「1万人の第九」のマーク(ロゴ?)の付いたハート形の紙片が舞い降りてきました。
そして高揚感を抱いたまま大阪城ホールを退場し大阪城公園駅に向かい帰路に就きます。
あらためて本番当日で気をつけたいこと
合唱団、ゲスト、オーケストラなど出演者は1万人以上です。
その人数の多さによって気をつけたいことが何点かあります。
男性は更衣室なし
当然ながら更衣室は圧倒的に足りません。
男性が使える更衣室はありませんので、ほとんどの人はホテルや自宅を出る際に最初から本番の衣裳を着て上着を羽織って大阪城ホールに入ります。
一部の人は会場内(の自席付近?)で着替える人もいるようですが。
女性は更衣室が使えるという噂もありますが、なにせ人数が多いですから、大阪城公園駅で見てる限りでは本番衣装の上にコートなどを羽織って来られてる方も多いです。
昼食は基本は自席で
本番当日は、朝9時ごろに大阪城ホールに入ったら本番が終わる夜の6時半ごろまで外へ出られません。
会場内には食堂のようなものは無いですし、休息スペースも十分ではありませんので、昼食は基本は自席でお弁当を食べることになります。
ですから、お弁当持参で会場に入ります
個人の荷物は自席の下
大阪城ホールには当然ですが1万人分のロッカーはありませんので、バッグや防寒用に着てきた上着など個人の荷物は自席の下に入れることになります。
また休息スペースも十分ではありませんので、弁当など飲食も自席になります。
ですから多くの人が座ることになるスタンド席で飲み物をこぼすと前の人の座席の下に流れていってしまって大変なことになりますね。
自分の上着やバッグを守るために「汚れてもよい大きなビニール袋(大きなゴミ袋?)」は必須です。
なお、テレビカメラに個人の荷物が映りこむのを防ぐために、スタッフの人が黒い大きなゴミ袋を希望者に配りながら座席の間を歩いていることもあります。
幸運にもそれに巡り会えたら、もらっておくのも良いですね。
ちなみに、持っていくバッグは座席の下に収まる程度のなるべく小さいものにするのが無難です。
1万人の第九 2024 本番当日:まとめ
2024年の「1万人の第九」も感動の中で幕を閉じました。
なお今回は公演の中で、来年の4月に関西万博の会場内で「1万人の第九 EXPO2025」として歌うことがサプライズ発表されました。
残念ながら私は参加できませんが、せひ参加したいという方は応募してみてはいかがでしょうか。
いずれにしても2025年末も例年通り「1万人の第九」は開催されると思いますので、来年の12月は大阪城ホールでいっしょに歌いましょう。
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