勉強や仕事など、ある程度の時間、集中を続けなければいけないシーンって、けっこうありますね。
でもその集中力が無いというか、集中が続かないということが多くないですか?
今回は集中力を持続するための手法のひとつ、ポモドーロテクニック(ポモドーロ法)を紹介します。
ポモドーロテクニックは勉強・仕事に最適
ポモドーロテクニックを簡単に言うと、1つの大きなタスク(勉強、仕事など)を短い時間に分割して、間に休憩を挟みながら繰り返して実行する方法です。
短い時間であれば脳も集中できるので、休憩を挟みながらも全体としては高い生産性を維持して効率的に勉強などのタスクを終えることができます。
ちなみに「ポモドーロ」というのはイタリア語でトマトのこと。
ポモドーロテクニックを1990年代に開発したフランチェスコ・シリロ氏が愛用したキッチンタイマーがトマト型だったことから来ています。
ポモドーロテクニック 5つのメリット
このようにポモドーロテクニックは、やり方としては単純ですが集中を維持できる効果は高いです。
集中力をキープしながら効率的にタスクをこなせるのは5つのメリットがあるからです。
- 時間が制限されるので集中が続きやすい
- タイマースタートですぐに集中に入れる
- 5分の休憩で気持ちの切り替えができる
- 作業時間の見通しが立つようになる
- 自分なりにアレンジできる
時間が制限されるので集中が続きやすい
人間は追いつめられると驚くほど集中できます。
例えば、あと10分で終わらなければいけない、絶対に終わらなければならないといったタスクがあったら、自分でもビックリするほどの集中力で完了してしまった。
そんな経験はありませんか?
ポモドーロテクニックはその感覚を応用しています。
25分という制限された時間で完了しなければならないタスクがあったら、人間だれしも集中して取り組めるはず。
なお時間については、これが1時間では少し長くてダレてしまいますし、10分では集中はできますがタスクがやたらコマ切れになってしまいます。
そう考えると、25分というのは継続して集中できて、ある程度まとまったタスクをこなせる、ほどよい時間といえます。
タイマースタートですぐに集中に入れる
25分でやる!と決めてスタートしても、何もなければ普通は徐々に気持ちが乗ってきて集中モードに入っていく感じかと思います。
ポモドーロテクニックでは、ここでタイマーを使ってスタートさせることで、即座に否応なく制限時間を意識させられます。
よって、すぐに集中モードに入ることができるのです。
5分の休憩で気持ちの切り替えができる
上にも書きましたが、ポモドーロテクニックではきちんと休憩することで気持ちのON/OFFをしっかり切り替えます。
直前まで取り組んでいたタスクのことも、休憩中はすっかり忘れて気分転換します。
それによって次のポモドーロは気分も新たに最初から集中して入ることができます。
作業時間の見通しが立つようになる
ポモドーロテクニックを使わない場合でも、勉強なり仕事なりをこなすには、おおよその必要時間を見積ることになると思います。
これが不正確だと計画が全体的に崩れてしまい困ったことになります。
例えちゃんと見積もったとしても、集中にムラがあると、それはそれで時間がズレてしまいます。
その点、ポモドーロテクニックでは次のようなメリットがあります。
- ポモドーロ単位に分割できるぐらいに最初にタスクを詳細に見積もる
- 実際にポモドーロの時間を測ってタスクを行うので見積りとのズレが把握でき、次回の見積りの精度が高まる
- 集中のムラが無いので、その点でも見積りとのズレが少なくなる
ポモドーロテクニックを使えば、勉強や仕事の全体の計画も高い精度で立てられるようになります。
自分なりにアレンジできる
ポモドーロテクニックのやり方の基本は上に書いたとおりですが、やりながら自分なりのアレンジができるのも良い点です。
- 集中する時間、休憩時間を自分に合わせて変更できる
- 休憩の最後に瞑想を入れるなど、休憩の内容を自由に決められる
- 勉強、仕事以外にも幅広く応用できる
ポモドーロテクニックのやり方
上に書きましたようにポモドーロテクニックは、1つの大きなタスク(勉強、仕事など)を短い時間に分割して、間に休憩を挟みながら繰り返して実行する方法です。
タスクに集中する時間と間に挟む休憩の時間は一般的には25分と5分にします。
自分なりに時間を変更しても構いません。
そしてこのタスクに集中する時間と間に挟む休憩を1セットにして「1ポモドーロ」(一般的に30分)と言い、基本は4ポモドーロ繰り返したら長い休憩をとります。
全体的には次のような流れになります。
- やるべきタスクをリストアップ
- タイマーを25分にセットしスタート
- タスクに集中する(25分間)
- 休憩する(5分間)
- 2.~4.を4回繰り返す
- 終わったら長い休憩
それぞれを以下で説明します。
やるべきタスクをリストアップ
まず目標を定めるフェーズです。
今回やろうと考えている勉強や仕事などのタスクを、おおよその時間的な見積もりができるくらい具体的に洗い出します。
そして洗い出したタスクをポモドーロ単位に割り当てていきます。
これで準備ができました。
タイマーを25分にセットしスタート
まずタイマーを25分にセットします。
このときのタイマーは、家庭の冷蔵庫にマグネットで貼り付けているような、いわゆるキッチンタイマーでいいです。
あるいはスマホのタイマーアプリでもいいですし、パソコンで作業するならパソコンのタイマーソフトでもよいです。
スマホでもPCでも無料のアプリがたくさんあります。
例えばiPhoneならポモドーロ・タイマー、勇者のポモドーロタイマー、PomoNowなどです。
AndroidならPomodoro Timer Lite、Focus To-Do: ポモドーロ仕事法+タスク管理などです。
タイマーをスタートさせてらタスクの開始です。
タスクに集中する(25分間)
25分間は勉強なり仕事なりタスクに集中します。
これぐらいの時間ですから途中で気を抜かずに頑張りましょう。
休憩する(5分間)
25分のタスクが終了したら5分間の休憩を取ります。
ポイントは必ず休憩することです。
きちんと休憩することで気持ちのオン・オフをしっかり切り替えて次のポモドーロに向かうことができます。
そして切り替えのためには、できる限りタスクとは違ったことをするようにします。
タスクでデスクワークをしていたなら、休憩では身体を伸ばす、少し歩き回るといった感じです。
4ポモドーロ繰り返す
タスク集中の25分と5分の休憩で1ポモドーロ完了です。
これをあと3回繰り返し、全部で4回(4ポモドーロ)行います。
終わったら長い休憩
いくら25分+5分ずつに区切るとはいえ、人間の脳はそれほどの長い間、集中を継続できないので、4ポモドーロ終わったら、いったん終了とし長い休憩をとります。
この長い休憩の時間には目安はありませんが、例えば30分程度、あるいはもっと長くてもよいです。
まだやるべきタスクが残っている場合は、この長い休憩の後でまたポモドーロテクニックで開始します。
休息時間は何をするのがオススメ?
5分の休憩時間は気分転換の時間ですから、25分間で集中してやってきた勉強や仕事とは別のことを行います。
上にも書きましたように身体を伸ばす、少し歩き回るといった感じで構いません。
自分の好きなことを行ってよいですが、ここでは参考に3つの例を書いておきます。
少し間食
何かを軽く食べたくなる人も多いと思います。
その際に、脳に休息をということで甘いものを考えるかもしれませんが、糖分は血糖値を急激に変化させてしまい、あまりよくないのです。
休憩時間に軽く摘まむなら手軽で栄養たっぷり、そして炭水化物(糖分)の量が少ないナッツ類がお勧めです。
ナッツ類は脳にとっては重要な栄養素の不飽和脂肪酸を多く含んでいます。
ほかにもビタミンE、ポリフェノール、ミネラル(カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛など)や食物繊維など多くの栄養素を含んでいて間食にお勧めです。
筋トレ・ヨガ・ストレッチ
頭を使ったあとに軽く身体を動かすのは気分転換として理想的です。
健康のために、あるいは外見を整えるために筋トレやヨガ、ストレッチを習慣化しようと考えている人は多いですが、ついつい三日坊主になっていまいがちです。
そんな人は休息時間にこれらを行うようにすれば自然に習慣化できます。
もちろん5分の休憩時間1回で1日分の運動すべては行えませんので、何回かの休息時間を使って細切れに行います。
瞑想
一時的に頭の中を空白にする瞑想も休息時間に行うこととしてお勧めです。
気分をスッキリさせて次の25分の集中に向かうことができます。
瞑想は1分程度でも効果はありますので、初心者でも気軽に行えます。
例えば休息時間の最後の1分を瞑想にあてて、タスク開始のベルとともに目を開けて勉強や仕事をスタートするという方法があります。
まとめ
やらなければいけない勉強や仕事があるんだけど、どうしても気分が乗らない、集中できないといった経験は誰にでもあると思います。
ポモドーロテクニックはタイマー以外にはとくに道具や費用を必要としません。
しかしポモドーロテクニックを利用すれば自己啓発の勉強なども集中して効率よくこなせて時間短縮にもなることが理解いただけたと思います。
あなたも最短時間で夢や目標が実現できるよう、ポモドーロテクニックを活用してみてはいかがでしょうか。
なお自己啓発の目標設定については下の記事でも紹介しています。
併せて参考にしてください。
また自己啓発で何に取り組もうか迷ったら下の記事も参考にしてください。
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